アスベストとは?【弁護士が解説】

アスベストとは?

アスベストとは?

石綿(アスベスト)とは、繊維状けい酸塩鉱物で「せきめん」「いしわた」と呼ばれています。

厚生労働省の定義によると、アスベストは「繊維状を呈しているアクチノライト、アモサイト、アンソフィライト、クリソタイル、クロシドライト、及びトレモライト」を指し、その重量の0.1%を超えて含有する製剤その他のものが規制対象となっています。

アスベストの特徴は?

アスベストの特徴は?

アスベストの特徴としては、

・安価で丈夫
・変化しにくい
・非常に細かい繊維で他の物質と混ざりやすい

などの特性により、建材や工業製品など、様々な用途で使用されてきました。

その繊維は極めて細く、空気中に飛散し、それを人が吸引することがありました。

例えば、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去において、そのような機会がありました。

かつては、ビルの建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年、原則禁止されました。

スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材などで使用されましたが、製造等が禁止されています。

現在も街中の古いビル解体工事の看板などを見ると、「石綿の使用状況の調査結果」などが公表されているのを目にすることがあるかもしれません。これは、ビル解体工事においては、石綿(アスベスト)の含有の有無の事前調査結果を掲示する義務が、大気汚染防止法により義務付けられていることからです。なお、石綿含有建材の使用の有無に関わらず、すべての解体等工事で掲示する必要があります。

アスベストが禁止された背景は?

アスベストが禁止された背景は?

このようにアスベストが禁止されたのは、吸引することにより人体に取り込まれると、10年以上もの潜伏期間を経て、中皮腫(ちゅうひしゅ)、肺がん、アスベスト肺(じん肺の種類)、びまん性胸膜肥厚など、身体に有害であることが判明したからでした。

現在は、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等が図られています。

アスベストによる健康被害の特徴は?

アスベストによる健康被害の特徴は?

いずれもアスベストによる健康被害です。

悪性胸膜中皮腫

肺の位置する空間を胸腔といいますが、この胸腔の内側や肺の表面を覆う胸膜といいます。この胸膜の細胞の一つに、中皮細胞といわれるものがあります。

アスベストの吸入から20年から30年以上の潜伏期間を経て、この中皮細胞が腫瘍、つまり癌化したものが、悪性胸膜中皮腫です。

症状としては、胸腔において胸水(液体)が溜まる、呼吸困難、胸部圧迫感が現れます。そのほか、胸痛、体重減少なども見られます。

発見が遅くなるのは、気管支鏡検査で発見できる肺がんと異なり、特別の検査が必要になることも挙げられます。

びまん性胸膜肥厚

アスベスト吸入により胸水や胸膜の肥厚が生じます。しかし、悪性胸膜中皮腫が見られないのが特徴です。

症状としては、胸水が溜まる、胸膜肥厚による呼吸困難、体重減少などが見られます。

肺がん

肺がんの原因は様々ですが、アスベストの暴露が多い(濃度×期間)と、肺がん発症のリスクが高くなると言われております。

恐ろしいのは、アスベストの暴露から肺がんの発症までに30年以上の潜伏期間があることです。

その間、喫煙をする方も多くいらっしゃいましたが、アスベストを吸引し、喫煙をしている方は、そうではない方と比べて約50倍もの発がんリスクがあると説明されます。

石綿肺

アスベストが長期間、肺の内部に沈着し、炎症、線維化が起こり、肺の機能が除々に低下していく疾患です。間質性肺炎・肺線維症の一つです。

これは、長期にわたって、大量のアスベストを暴露したことで発症に至ります。現在は、アスベストが禁止されてから約50年が経過しており、最近ではあまり見かけないようです。

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■この記事を書いた弁護士

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
弁護士 時田 剛志

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