弁護士 相川 一ゑ

会社にお勤めの方等と同様、私たち弁護士も、地方に出張をすることがあります。
近いところであれば、埼玉県内の川越・越谷・熊谷程度ですが、遠いところですと新幹線や飛行機を利用して行く、ということもあります。

出張の目的は、弁護士会の委員会活動で刑事施設等の見学をするという場合もありますし、研修やシンポジウムで地方に行くという場合もありますが、裁判期日のために裁判所へ行くという場合がほとんどです。

裁判所は、あまねく市民の法的紛争を解決する場として国が作っている施設ですから、非常に不便な所にある場合もあります。裁判自体は10分も開かれないのに裁判所に行くまでに往復で10時間近くかかるというケースもあり、その様な場合の仕事は、まさに一日がかりといえます。

移動時間中は、出来る仕事も限られているので、出張が苦痛かというと、実はそうでもありません。
地方出張をあまりしない主義の弁護士もいるでしょうが、私などは行ったことのない場所に行くことは楽しみで、色々な裁判所の事件をやってみたいと考えていますし、現在も一日出張になる事件を何件か抱えています。

初めて弁護士に相談されるというお客様などには、弁護士が地方出張をしていることに驚かれる方もいるのですが、私のように遠方の事件も積極的に受任するという弁護士も少なからずいると思われますので、紛争の中心地が地方だからと遠慮なさらず、弁護士に対して色々なご相談をして頂ければと存じます。