弁護士 森田 茂夫
    
会社が破産した場合、昔は、債権回収ができなくなり怒った取引先が、弁護士のところに、「社長に会わせろ」と迫ってくることが多かったのですが、今では、昔に比べるとこのような債権者が少なくなったように思います。

ただ、今でも、社長の人柄によって、破産した会社の労働者、取引先の怒りの程度というのは違います。

社長がまじめに経営をしてきて、それでも経営を維持できずに破産した場合は、その会社の従業員、取引先の怒りは少ないのですが、会社の資産を私的に使っていたり、経営がいい加減だったり、会社の資産を隠しているのではないかと疑われる社長の場合は、従業員、債権者の怒りが強く、弁護士のところにいろいろ言ってくる従業員、取引先が多いように思います。

まじめに経営をするということは、会社が破産するときでも大事なようです。