弁護士 田中 智美

新車の匂いのする芳香剤を発売して欲しいと切に願っている今日この頃です。

さて、先日、愛車が車検を終えて帰って参りました。
2度目の車検ですので、初度登録から早5年が経ったということになります。
一緒になって5年を過ぎ、もはや手(改造)を入れる箇所もない・・・となりますと、愛車も私もお互いに油断が生じるといいますか、いわゆる倦怠期のようなものがやってきているのではないかと思います。

以前は、雨の中を走ってきた後は必ず洗車をしていたものですが・・・いつの間にかいい加減になり、「次、洗うからね」と言い置いて、窓ガラスだけ拭いておしまいにしていたり。

車高が低いのでちょっとした段差にも気を付けなければならず、以前は、顎の下を擦る度に、やれ錆止めだ何だと騒いでいたのですが・・・それもいつの間にかいい加減になり、「どうせ外見からは分からないし」、「これも男の勲章だよね(注;私の妄想の中での愛車の性別は「男性」)」と言いつつ、同じ箇所を何度も削って平然としていたり。

自宅で車庫入れする際も、以前はそれなりに慎重にしていたはずなのですが・・・それもまたいつの間にかいい加減になり、サイドミラーの格納が間に合わない速度でバックして、左耳をカーポートの柱に思い切りぶつけたり。

当然のことながら、気が緩んできているのは人間である私の方で、車には何の罪もありません。
車から離れる際にふと振り返ると、我が愛車は、「ご主人、あの頃の情熱と愛情はどこへ行ってしまったの・・・?」と言わんばかりの、いかにも寂しそうな表情をしています(完全なる妄想)。

そうです。
思い返せば、この5年の間だけでも、この相棒とは実に様々なことを経験してきました。
地図に騙され、国道とは名ばかりの酷道をゆくはめになったり、迂回路のない山道で通行止めが解除されるのをじっと待ったり、また、あの状況でよく横転しなかったものだと、文字通り命を救われた瞬間もありました・・・。

ううう・・・ごめんよ。ご主人が悪かったよ。
これからはおっくうがらずに洗車します。坂道や段差にも気を付けます。ちゃんとミラーが閉じたのを確認してからゆっくりバックするようにします。
エンジンがどうにもならなくなるまで、まだまだ大事に乗るからね。
・・・って、たかだか車が車検から戻ってきただけで、どうしてこんな話になってしまったんでしたっけ?