弁護士 申 景秀
海外に行くと、チップを渡す慣習がある地域がありますね。
私がシンガポールについて事前に調べたところによると、チップを渡す習慣は特にないという事でした。
ところが、一日目、ホテルに着いて、ベルボーイさんに荷物を部屋まで運んでもらい、一通り部屋の説明を受けたあと、ベルボーイさんがなかなか部屋から出ようとしません。そうです、チップ待ちをしていたのです。私は慌ててシンガポールドル(2ドル札=160円くらい。)を用意して渡しました。チップというものを渡すのは初めてだったのですが、この金額で良いのかとか、渡すのはこのタイミングで良かったのかなど、わからない事だらけで少し緊張してしまいました。
他の日に、違うホテルに宿泊したのですが、その時は、さりげなくチップを渡すことに成功しました。ところが事件が・・・。チェックアウトの際、手持ち金を確認したら、細かいお金をちょうど切らしていたので、「チップは払えないな」と思い、気をつけて(?)行動をしていました。しかし、ホテルロビーからタクシーに乗ろうとしたら、ベルボーイさんが荷物をタクシーまで運び(少し強引でしたが。)、載せてくれました。「自分で運ぶので大丈夫です!」と英語で伝えたのですが、私の英語は全く通じず。
さて財布を見ると、10ドル札(800円くらい。)しかありません。少し荷物を運んでいただいただけですので、チップにしては一般的に高い気がするが、全く渡さないのもなんだかなぁと一瞬悩み、結局10ドル札を渡しました。日本ではこういった慣習がないので、判断が難しいですね。
慣れないチップ文化に振り回された旅でした。