肘を曲げると痛い… 労災が原因かも? 弁護士が解説します!

「仕事中に重い物を持ったら、肘が痛くなった…」「肘が曲がらない…」「毎日の労働で肘に違和感が…」

このような症状は、労災が原因かもしれません。お仕事が原因で痛みがある場合、労災が疑われます。

肘の痛みは、放置すると悪化する可能性がありますし、日常生活やお仕事に支障をきたすおそれがあります。

ここでは、肘の痛みと労災の関係、労災の保険の利用法、弁護士に相談するメリットについて解説いたします。

肘の痛みと労災の関係

肘の痛みと労災の関係

肘を曲げるときに痛みが生じる場合には、以下のような原因が考えられます。

そして、それぞれの特徴と原因には以下のとおりです。

①腱鞘炎
・手首や指を動かす動作を繰り返すことで、肘の腱に炎症が起こり、痛みが生じます
・重い物を持ち上げる、工具を使う、パソコン作業など、仕事内容が原因で発症することがあります

②関節炎
・肘関節の軟骨がすり減り、炎症が起こることで痛みが生じます
・重労働や長時間の作業、振動工具の使用などが原因で発症することがあります

③神経の圧迫
・肘の神経が圧迫されることで痛みやしびれが生じます
・デスクワークや肘をついての作業など、一定の姿勢を長時間続けることが原因で発症することがあります

④靭帯損傷
・肘関節を支える靭帯が損傷することで、痛みや不安定感が生じます
・仕事中の転倒や重い物を持った際に肘をひねるなど、突発的な外的要因により生じることがあります

⑤骨折
・肘の骨が折れることで痛みや腫れが生じます
・仕事中の転倒や高所からの落下などが原因で起こることがあります

これらのようなケガや症状は、長年の業務による負担が原因で生じることがあります。

仕事中のケガ、業務による負担が原因で生じたケガは労災保険の対象となる可能性があります。

労災保険の活用

労災保険の活用

労災保険は、仕事中のケガや病気、通勤途中の事故などによって、労働者が被った損害を補償する制度です。

労災保険が適用されると様々な利益があります。

①治療費の負担
労災保険の適用があれば、労災指定医療機関で受診した場合に治療費が原則として全額負担されます。

②休業補償給付
労災事故によりお仕事を休まなくてはならなくなった場合、一定の証明ができれば、賃金のうちの一部が支給されます。

③障害補償給付
ケガや病気の治療をしてもなお、障害が残った場合に、等級に応じて一時金や年金が支給されます。

上記は、一例ですが、非常に大きなメリットがあります。

労災保険の手続きは、会社が行うのが一般的ですが、会社が協力をしてくれない、手続きや方法が分からないという場合もあるかと思います。

その場合、労働基準監督署に相談をしたり、弁護士に相談したりすることが考えられます。

弁護士に相談するメリット

弁護士に相談するメリット

肘の痛みは、日常生活と大きくかかわってきます。

そして、肘の痛みが労災によるものなのかどうか判断に迷う場合は、一度弁護士に相談することがおすすめです。

弁護士に相談することで、以下のメリットが考えられます。

①労災該当性の判断
お悩みの肘の痛みが労災にあたるかどうかの相談にのることができます。
最終的には行政の判断を仰ぐことになりますが、過去の例などに照らしてご案内することが可能です。

②労災保険の手続き
労災保険申請の手続きの準備や、その提出などの労災保険を受けるにあたってのサポートをすることが可能です。

③会社との交渉
労災事件の場合、会社の協力が必要となりますが、代理人として間に立つことで、会社と交渉を行うことが可能です。

④損害賠償請求
労災保険は、あくまで保険給付です。会社の損害を賠償するものではありません。

弁護士が間に入ることで、会社に対して損害賠償請求をすることが可能です。

労災保険ではカバーされない費目などについて、会社に対して請求をすることが考えられます。

特に慰謝料は、労災保険からは支給されません。

こうした慰謝料などを請求することこそが、弁護士に依頼する最大のメリットです。

労災保険は、損害の全てを補填するものではありません。適切な賠償を受けるためには、弁護士を介入させることが得策です

まとめ

まとめ

ここまで、肘の痛みを労災保険について解説しました。

肘の痛みでお悩みの方は、まずは医療機関を受診して、適切な治療を受けることが何より大切です。

そのうえで、お仕事が原因で肘の痛みが発生している場合には、労災保険の活用、弁護士への相談をぜひご検討ください。

「こんなことで弁護士に相談していいのか…」ということを考える必要は全くありません。お気軽にお問い合わせください。

ご相談
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来30年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。

■この記事を書いた弁護士

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
弁護士 遠藤 吏恭

弁護士のプロフィールはこちら